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Modest Comments on contenporary politics by Akai OHI (Twitter:@AkaiOHI)。
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【詩】 伝言

届くかどうか

わからぬまま放たれた伝言


届くかどうかわからぬまま

わからぬがゆえ

ただ信じることだけを頼りに

残された伝言


人為の届かぬ無現の未来にむかって

ただ信じることに一切をゆだね

あなたに伝えようとしたメッセージ


もはや時の流れに消されながら

信じる意志だけが存在している


消えた文字の空白に

何かを必死に伝えようとした

たしかな意志だけが存在している


祈りだけを込められたまま

今なお彷徨ういくつかの言葉

ただ信じることだけを駆動力にして

今なおあなたに向かい続ける伝言


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写真はいずれも広島市立袋町小学校平和資料館



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by akai1127ohi | 2017-02-22 01:15 | | Comments(0)

『ピープルズ・プラン』「特集・オバマからトランプへ―変化するアメリカを掴む」

私も編集委員を務めます雑誌『ピープルズ・プラン』(第75号)で、拙責任編集で組んだ「特集:オバマからトランプへ―変化するアメリカを掴む」が刊行されました。


編集会議で企画発案したのは一年前、昨年の2月に遡る。2016年大統領選にあわせてアメリカ政治に精通しておきたいという思いから、企画立案に手をあげて、ちょうど一年。その後、幾度の編集会議、昨年9月の私の渡米、依頼原稿のとりまとめをへて、本日(2月7日)発送作業となった。


雑誌の特集を編集したのは私にとって初めての経験でしたが、今日、ピープルズプランの事務所で、刷り上がった雑誌の巨大な山塊から一冊取出し、ページをくって感慨深いものがありました。

          ***

本特集は、オバマ時代(2009-2017)のアメリカを対象としながら、オバマ政権の総括、2016大統領選のダイナミズム、社会運動、そしてトランプ政権下でのアメリカに幅広く目を配りながら、変容するアメリカの今を掴もうとするものです。


大井赤亥「オバマ政権を視る」は社会価値観、経済、外交の三点からオバマ政治を肯定的に捉えるもの、森原康仁「オバマ政権の理念と現実」はオバマの経済政策に焦点をあてながら政治のリーダーシップと市民社会の民意の重要性を指摘している。


れらとは対照的に、P・カズニック「バラク・オバマの悲劇」はオバマ外交の「失敗」と問題点を列挙するいわば「労作」であり、「オバマ時代」をノスタルジックに回顧するアメリカのリベラル系メディアに対するいわば「解毒剤」といえよう。


現代アメリカの社会運動の磁場を伝える論考としては、マニュエル・ヤン「不動産詐欺師とニューディーラーの亡霊」、高祖岩三郎「アメリカにおける社会運動の地平」。高祖さんは、昨年(2016年)、アナキスト人類学者D・グレーバーの大著『負債論 貨幣と暴力の5000(Debt)』を共訳で以文社から刊行されており、あわせて参照されたい。


トランプ政権下での展望については木村朗「トランプ新大統領と世界秩序の大転換」が、オリバーストンやカズニックなど米国の批判的知識人のトランプ評を反映しています。


もちろん、オバマ政権に対する評価には、本特集執筆者のあいだにも差異があるが、執筆者間の差異や多様性は、もとより本号を企画した狙いの一つでもあり、現実を捉える複数の解釈を提供する本特集の利点であると考えている。


井隆志さん、平井玄さんなどの連載、天野恵一さんによる道場親信追悼、白川真澄さんによる塩川喜信追悼など、もちろんその他の論考も充実しています。

           ***


『戦後思想の再審判』の際も感じたが、一人で論文書くなら、なんでも自分の好きなようにできる。しかし、多人数で作り上げる論文集や雑誌は、なんでも自分の好きなようにはできない代わり、一人ではできない大きな仕事ができる。それを実感した雑誌作りであり、その共同作業のなかで、自分も確実に成長できたと思います。


白川編集長、昨年9月渡米の際に現地の人脈をご紹介いただいた武藤一羊さん、PP研事務局の横山さん、無給での寄稿呼びかけに応えていただいた執筆者の方々、企画の段階でアドヴァイスをいただいた多くの方々に感謝します。


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by akai1127ohi | 2017-02-08 00:17 | Comments(0)

「改革の政治」と「公正なグローバリズムの政治」

『現代思想』(青土社二月号)の「研究手帖」欄に、「『改革の政治』と『公正なグローバリズムの政治』」という小文を寄せました。


冷戦崩壊から30年近くがたち、そろそろ「冷戦後」の歴史に、ミネルヴァの梟を飛ばしてもよい黄昏が来ている。1990年代以降、日本政治は「左右対立」という図式をほぼ全的に放棄し、それに代わる政治対立軸のナラティヴを見出せないまま、現在にいたるまで漂流を続けている。拙小論は、左右対立に代わる政治対立軸として、「改革の政治」と「公正なグローバリズムの政治」を提示するもので、博論後に短期集中的に取り組みたいテーマです。


もとより、政治対立軸は学者が頭で考えて現実に押しつけるものではない。それは、現実のなかから「必然的に」浮び上る。と同時に、現実のなかに潜在する新たな対立軸を掬い出し、言葉を与えて表現し、それを促進していく作業も重要だろう。それは、「必然性」を主体的に可視化させるような「理性」であり、そこに自由や規範が保たれる「すきま」も生じて来よう。


冷戦後の歴史は、いわば誰もがそれぞれ経験してきた当事者。大きな形に仕上げるにつれ、折にふれ諸賢の意見・批判を請うていきたいテーマです。

             ***


   「改革の政治」と「公正なグローバリズムの政治」


冷戦崩壊以降、五五年体制の溶解をへて、日本政治は「左右対立」を完全に喪失してきた。そしてその政治対立軸の空隙を埋めたのが、「改革」に対する態度で政治を論じるナラティヴ、すなわち「改革の政治」であった。


「改革の政治」とは、「誰が最も効率的に改革を実行できるか」を競いあう政治といえる。政治改革、行政改革、そして小泉構造改革など冷戦後の日本政治のトレンドは圧倒的に「改革の政治」であった。九〇年代後半には野党第一党も社会党から新進党へと代わり、二〇〇〇年代は与野党が「改革」を競いあう構図となった。小泉構造改革の「痛み」が顕在化し、民主党が疑似社民化して政権交代を果たすと、「改革の政治」はいびつな形で関西に移り、大阪の橋下維新に流れていく。


「改革の政治」が定めた敵役筆頭は官僚であり、リーダーシップ強化やポピュリズムと共振しながら、行政機構の効率化を進めてきた。「改革の政治」は、「ポスト左右対立」の政治を描き出す最も説得的なナラティヴであり、結果的にそれは日本の政治経済構造を新自由主義グローバリズムに適合的な形に再編成してきたといえる。

他方、「改革の政治」に対抗する勢力もまた、現在、社会運動の圧力を受けて統合のきざしを見せている。「改革の政治」からはじき出された「古い保守」、デモに引き寄せられる民進党、野党共闘に転換した共産党、旧来型の社民主義、三・一一以後の新しい民衆運動、そして脱成長を志向する緑の政治などである。


こうした諸勢力を糾合し、「改革の政治」に対峙するための結集軸として、筆者は「公正なグローバリズムの政治」に着目している。その内実となるのは、人権、立憲主義といったリベラルな政治価値の擁護、格差是正と持続可能な経済政策、そして新自由主義グローバリズムとは異なる公正なグローバル秩序の構築であろう。変動する時代のなかで自己刷新を怠るものは消え去る。しかし、運動と理論の双方で「公正なグローバリズムの政治」を作り上げていく作業に、確かな希望が眠っている。


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by akai1127ohi | 2017-02-08 00:14 | Comments(0)
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