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「第三次国共合作」と2016年総統選挙の行方

馬英九と習近平の中台首脳会談を、歴史的な会談とは思いつつ、どこかそのインパクトが相殺されるのは、2005年の野党時代の連戦と胡錦濤の国共会談の記憶が個人的に鮮明だからだろう。

中台の対立が、何より「国民党と共産党との対立」であるとすれば、野党時代の連戦と胡錦濤との両「党」トップ会談は、本来大きな意味を持っていたと思える。

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2005年に連戦と胡錦濤の国共トップが中国で会談した際、姜尚中氏が「朝生TV」でそれを「この度の第三次国共合作は…」と形容していて、あらためて姜先生の歴史と現代との「チューニング」の力に思わず笑った。もちろん、それは皮肉だったはずだが、その場の番組パネリストが誰もその「妙味」をつつかず、話がそのまま進んでいってしまった。

第一次国共合作(1924)&第二次国共合作(1937)は、いずれも「対日」を目的とした漢民族の団結であり、それゆえ「処女性」を持ったナショナリズムに光り輝いていた。孫文の「連ソ容共扶助工農」など、高校世界史で習って以来、今でも忘れられないスローガンだ。

他方、現下の中国共産党と国民党との「第三次国共合作」は、もちろん緊張緩和に資すなら朗報だが、実現にいたる過程は、それなりに腐敗・動脈硬化した中台の老舗政党が、「対民進党/対蔡英文」を目的として魚心水心的に党の都合で求め合った相互依存と感じる。

それは同時に、中国と台湾をめぐるイデオロギー対立の様相が、この半世紀で大きく変化した/している軌跡をよく示していると思える。

第二次大戦後に国共内戦が再開されて以来、国共対立は少なくとも建前上は「共産主義をめぐるイデオロギー対立」であり、その対立構図は、第二次大戦後は冷戦構造のなかで東西対立と重なってきた。

しかし、冷戦終結後、そのようなイデオロギー対立の重要性や切迫性が希薄化していき、2000年代に入ると、すでに「保守的な体制政党」へと変質して久しい共産党と国民党が引き合っていく反面、戦後の台湾の民主化を通じて形成された「台湾人意識」の成長とともに、民進党がいわば新たに形成された「台湾ナショナリズム」を代表する形で台湾の「もう一つの体制」を形成する。

この度の「第三次国共合作」で、国共がともに政局的には民進党を対抗相手においているとすれば、両岸の対立は国共間の「冷戦イデオロギーをめぐる対立」がほぼ実質的に終焉し、むしろ、互いに魚心水心の国共両党と、新しい形での「台湾人意識」を担う民進党との、いわば「台湾ナショナリズムをめぐる対立」の様相を帯びているように思える。

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ちなみに、今日(11/8)の産経を読んでみたが、産経は「反中」の立場から今回の中台会談には比較的否定的な態度を滲ませていたが、とはいえ台湾の民主化を担ってきた民進党とは、言葉の上では「反中」で応援するものの、本質的に趣味が違うことは自覚しており、その曖昧で流動的な布陣のあり方にも、また興味深いものを感じる。

もちろんこれは過度の図式化で、おそらく「妥当な現状分析」は様々な修正やと相対化が必要と思うものの、いずれにせよイデオロギーが大きな機能を果たす政治磁場であることは確かのように思える。
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by akai1127ohi | 2015-11-09 02:24 | 政治時評 | Comments(0)
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