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Modest Comments on contenporary politics by Akai OHI (Twitter:@AkaiOHI)。
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政治時評(27)―「冷戦的政治対立」の放棄と日本政治の彷徨

冷戦的政治対立構図は、戦後の日本にとって、基本的に「借り物」の対立構図だったといえよう。戦後、ソ連の巨壁をすぐ東側に感じ続け、その緊張関係を肌身で感じながら、国内政治において一応自前の「疑似冷戦的対立構図」を構成したヨーロッパと対照的に、冷戦構造を国内化した「55年体制」は、基本的に「借り物」のイデオロギー対立だった。

自民党は社会党を攻撃し共産党を「コミンテルン日本支部」と論難したが、その実、自民党は「アメリカ共和党日本支部」にすぎなかった。右も左も、基本的に「借り物」の政治対立、外来出自のイデオロギー対立によって自分たちの政治を運営してきた。「冷戦」の最前線に位置した韓国政治が、内なる「民族主義/ナショナリズム」のマグマによって「反共」に抵抗し、「自前の」南北統一運動を生み出したのと実に対照的だ。

冷戦崩壊後、「冷戦的対立構図」を最も容易に手放したのは、日本政治をおいて他にあるまい。90年代の政治改革以後、「冷戦的対立構図」はいっせいに「古いもの/時代遅れ」とされ、その後に来るべき持続的イデオロギー対立構図の展望もないまま、意味不明な「改革」だけがまかり通ってきた。ヨーロッパは、相対化されたとはいえ、それでも保守/社民の基本軸で対立を演出している。元来「借り物」だったがゆえか、冷戦対立構図の限界と可能性を検証することなしにそれを放棄し、今、自前の対立構図を何も作り上げられないまま、日本政治が彷徨っている。
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by akai1127ohi | 2013-06-25 01:07 | 政治時評 | Comments(0)

【詩】 13ひく7

黎明のベッドのなかで
13ひく7がわからない

寝ぼけのせいか
二日酔いのせいか
13ひく7に手こずっている

13は7より大きいが
7だってその気になれば 13くらいなれるだろう
13が15になるためには
あと何が足らないのだろうか

政治の結果はたいてい
13ひく7のややこしさ
ひく方もひかれる方も中途半端
何かが余分で、何かが足らない

ようやく答えがわかっても
6の中途半端さに
依然として戸惑っている
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by akai1127ohi | 2013-06-24 16:12 | | Comments(0)

政治時評(26)―「戦後日本のポリティーク」

日本共産党の最も本質的な「らしさ」は、天皇制廃止要求といえよう。しかし共産党は、1990年代以降の躍進傾向と大衆化路線の中で、その本質的要求を「棚上げ」にしてきた。それはいわば、共産党の知恵であり、「共産党のポリティーク」だった。

他方、自民党の「らしさ」は、党是たる「憲法改正」であった。しかし、1960年以降、実質的にそれを「棚上げ」にしてきた。それは昔年の「保守政治」の知恵であり、いわば「自由民主党のポリティーク」であった。

天皇制打倒を「棚上げ」にした共産党と、憲法改正を「棚上げ」にした自民党で成り立ってきた戦後政治の安定は、いわば戦後日本国民の知恵であり、「戦後日本のポリティーク」であったといえよう。左右双方のイデオロギー的アイデンティティの実質的な「棚上げ」によって、政治の著しいイデオロギー的分極化は阻まれ、経済成長を背景に緩やかな「国民統合」がなされてきた。

左右双方における「原理原則の曖昧化」の上に成るこの「戦後日本のポリティーク」に、賛否はあろう。しかしその「ポリティーク」がもたらした周到なバランスの破壊が、新たな日本社会の現実的代替構想によって弁証法的になされるのではなく、単に「ポリティーク」の妙味を知らぬ無自覚無教養な政治家によって実行されるとすれば、それは大変承認しがたい。
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by akai1127ohi | 2013-06-16 12:25 | 政治時評 | Comments(0)

政治時評(25)―政治における「反知性主義」と「反常識主義」

民主党政権時代の2012年、丹羽宇一郎中国大使(当時)が東京都の尖閣購入計画に対して「日中韓の危機をもたらす」と疑義を示した際、自民党は丹羽氏更迭を要求し、「売国奴」、「媚中」とバッシングした。数ある政局騒動の一つであったが、自民党の変質、永田町イデオロギーの微妙な、しかし本質的な変化を示す悪兆のごとき一コマと感じた。

丹羽氏は「左翼」でも何でもなく、その発言は普通の常識、普通のリアリズムに依拠したものといえる。このような普通の常識が「売国奴」と難じられ、かかる常識へのバッシングが「加点」として通用する政局の磁場に、これまでの「保守政治」とは質的に異なった現在の「右翼政治」の根本的な徴候を感じた。

外交官として北朝鮮との交渉を担当してきた田中均氏もまた、丹羽氏同様、「左翼」でも何でもない、普通の常識人、普通のリアリストといえよう。これまでの「保守政治」は、田中氏と同様な常識を把持してきた。その田中氏を「外交を語る資格なし」と難じる安倍首相の姿勢は、現下の政権が既存の「保守政治」からかなり根本的に離反していることを示している。

現下の政治劣化に対して「反知性主義」への危惧が広く警鐘されている。その「反知性主義」は同時に、戦後日本の「保守政治」の知恵や安定を支えてきた「常識」に対する離反と攻撃、いわば「反常識主義」へとも連なっていよう。「反知性主義」と「反常識主義」の跋扈に対して、堂々たる知性と常識の復権が必要と思える。
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by akai1127ohi | 2013-06-16 04:12 | 政治時評 | Comments(0)

【詩】 月曜日の朝のその先

夕暮れ時にいつもご飯があった
疑いえない愛があった
暮れ行く日曜日の夜の先にふとんがあった
その先に月曜日の朝があり
再び通学路を賑わす子どもたちの声があった

父と母は愛しあっていた
教師はまだ信用されていた
たとえ迷子になれば他人が助けてくれた
風邪をひけば炭酸清涼飲料を好きなだけ飲めた
ただ成長すること以外に何の義務がなかった

ペレストロイカ
天安門事件
金丸信

それらはどれも
落花生畑の向うに佇む団地の5階には
入り込んでこなかった

いつもその先に月曜日の朝があり
あの雨上がりの通学路を歩いた
その先に人間への希望があり
人類は続いていくという前提があった
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by akai1127ohi | 2013-06-15 19:36 | | Comments(0)

【詩】 13号地

貨物船の汽笛は必ず三回鳴る
二回目の汽笛がなって
三回目が鳴るだろうという期待が
これまで裏切られたことがない
異国船打払の台場が組まれた13号地に
今日も海の向こうから貨物船が入ってきた

13号地
ここは都市だ
人間の柔肌とは無縁の
コンクリート塊で生まされた地区だ

13号地
ここは自然だ
荒涼と広がった埋立地の奥底から
今は静かな自然の力が
いつかすべてを覆す予感がする

埠頭の先端に自転車をこぐと
パノラマの夕暮れの向こうから
飛行機が舞い降りてきて
13号地の役者が揃う

海を埋め立て土地を作り
豆腐のような建物を並べ
海の下にトンネルを通した13号地

暗海の底に伸びる海底トンネルに
車列のテイル・ライトの灯火が
増えすぎたレミングの群のように
一つ一つと吸い込まれていく

13号地は自然だ
否、13号地は都市だ
それも、いつか罰せられる予感のする都市だ
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by akai1127ohi | 2013-06-02 15:33 | | Comments(1)
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