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Modest Comments on contenporary politics by Akai OHI (Twitter:@AkaiOHI)。
by akai1127ohi
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【詩】距離

そこには距離がある

女と男との
若者と老人との
漁村と都会との
知識人と労働者との
在日外国人と日本人との
私とあなたとのあいだに
常に距離がある

どこまでいっても
超えることのできない距離がある

相手と一体化せんとする不可能に傷つき
相手と絶縁たろうとする不自然さをも悟り
パチンコ玉が無数の釘に小突かれる様にして
そんな試行錯誤の末に
ようやく距離が定まる

そして距離が分かれば、位置がわかる
位置は、距離によって定まる

友情とは一つになることではない
愛情とは相手を呑み込むことではない
連帯とは距離を知ることであり
その距離を尊重することだと

距離とは、「空気を読むこと」
距離とは、一心不乱に机に向かう人の
ふと集中が途切れたその隙に
そっとあめ玉を一つ添えること
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by akai1127ohi | 2012-01-17 02:03 | | Comments(2)

【詩】コーヒー・キャラメル

彼らは今もコーヒー・キャラメルを舐めている
その味にいいかげん倦怠しながらも吐き捨てることなく
終わりのない甘味苦味の反復を惰性的に反芻している

彼らはかつて天邪鬼たることに失敗した
愛する対象への愛の表明によってそれらに結合するのでなく
愛するがゆえに反抗することによって承認を得たいと願った

彼らはかつて愛する対象との差異によって自分たちを表現した
愛する対象に徹底的に抗うことによって
自分たちが実は愛する対象を最も継承していると確認されたいと願った

人は愛する者から最も深い理解を得たいと願う
その焦慮に駆られた自己表現は他者への批判によってなされる
しかし批判を目的化する人は嫌悪で返礼される
それゆえ、最も愛する者から最も嫌悪されるという不幸が生じる

愛する対象を愛しているとは言わず
また愛する対象を痛罵した過去の自分たちを否定することもないまま
今なお彼らは、甘くて苦いコーヒー・キャラメルを口の中で転がしている
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by akai1127ohi | 2012-01-11 03:24 | | Comments(2)

ファシズムと橋下政治(ハシズム)の差異と共通性

橋下・大阪市長に平身低頭する労働組合の代表の記事を読み、年始から不愉快な思いをした(テレ朝ニュース)。

橋下氏の「大阪維新」はアンチ既成政党というが、その多くは元自民党議員からなり、自民や立ち上がれ、日本創新党などへの敵対は演技的といえよう。他方、橋下氏が府知事時代に実際の標的としたのは教育委員会や教員組合、朝日新聞や「クソ週刊誌」など、市長になってからは労組だ。教員や労働組合を「既得権」と位置づけ、「保護者/労働者になり代わって」それらを叩いていると言わんばかりだ。反既成政党、反既存政治というポーズを演出した上で、本質的には、ネオリベ的効率性と右翼的象徴の混合物と思える。

               ***

歴史的現象としてのファシズムは、本当に複雑な現象と感じる。ファシズムの性格定義は、基本的には、後発帝国主義における資本代弁者とされてきた(ディミトロフ)。ナチは、失業対策や公共事業などによって国家「社会主義」の建前を完全虚偽としない程度に資本と対峙したが、それらは資本協力という絶対的枠内での話であった。

しかし間接・直接にナチを支持した層は多様で、閉塞感を持つプチブル層、マルクス主義を敵視する大資本、大企業との競争に喘ぐ小商店主、現状打破を求める若者、借金苦の農民、ベルサイユ条約に不満の元軍人、ワイマール体制に飽き足らない急進層、ユダヤ人と競合して職を奪われていると感じる不遇専門職・知識人などといわれる。

支持の理由は相互に幻想であり、小商店主は大企業の征伐者として、大資本はマルクス主義の攻撃者として、農民は借金圧政からの解放者として、ファシズムに期待した。「国家社会主義(ナチズム)」の、左右超越したボナパルト的性格がある。

ファシズムやそれに類する現象は、何らかの打開策が必要な閉塞時代に、異なる人々が同床異夢のまま、一刀両断的解決や目的不在の決断力・実行力を雪崩れのように選択する時に生じると思える。そして、ファシズムと橋下政治(ハシズム)は、似ている点とそうでない点があるが、似ている所は怖いほど似ている。

               ***

地震・原発事故で分断し、とにかく敵を求める世論、韓流文化の席巻と中国の強大化、傷ついた「国家プライド」、長引く不況と既成政治の閉塞、ロスジェネと排外的言説……。橋下氏はその閉塞の裂け目に登場し、朝鮮学校などへの攻撃と一見ラディカルな脱原発言辞を織り交ぜ、左右を超越した「決断実行」を演出し、今、世論はそれに魅惑懐柔吸引されるか如きだ。

とりわけ危惧されるのは、本来なら橋下氏の強引で粗雑な政治手法に眉をひそめる人々でさえ、橋下は支持しないけど聞けば結構いいこと言ってる、というそこはかとない声だ。例えば朝日新聞は、橋下氏や「維新」に注文を付けつつすでに目がトロンとして懐柔・陶酔されている印象だ(具体的には坪井ゆづる記者、前田史郎記者、村上憲郎紙面委員などだ)。

私は、橋下氏の考えや政治手法を全く信用しておらず、その言動ばかりを取り上げるメディアの風潮にも反対でいる。55年体制に代わる統治合理性が必要なのは明瞭だ。しかし、それが橋下的思考/手法でなされてはならないと思える。
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by akai1127ohi | 2012-01-08 23:47 | Concerned Citizen | Comments(1)

謹賀新年・2012

「ぼくの村で洪水が起ったとき、お坊さんとか神主とか学校の先生が集まって、それぞれいままで予期しなかったような新しい知恵を発揮して頑張りました。半年ぐらいそのまま緊張している。それから弛緩して、もとにもどってしまいましたけれども。そういう、洪水後六ヶ月くらいの復興期の感情が、[創刊当時の]この雑誌に満ち満ちていると思うんです。」(大江健三郎、「『世界』の40年」、岩波書店、1985年、p16)

               ****

3・11 と原発事故の後、この列島に住まう誰もが緊張し、また、誰もが「当事者」であった。「洪水後六ヶ月間」の緊張を、いかに維持しえるか。その緊張をどこかで意識しつつ、論文に取り組む年にしたいと思います。
                    
                       2012年元旦 大井赤亥
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by akai1127ohi | 2012-01-01 13:58 | Comments(2)
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