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Modest Comments on contenporary politics by Akai OHI (Twitter:@AkaiOHI)。
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新聞四コマの家族観

読売朝刊の「コボちゃん」には弟が出来て、朝日朝刊の「ののちゃん」は作者病気療養のため一時休止になった。熱心に読んでいるわけでもないが、日々新聞に目を通すなかで、気になることがある。

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朝日朝刊「ののちゃん」。ののちゃんと藤原先生の掛け合いは楽しめるが、日曜大工で矢つぎばやに犬小屋を破壊するお父さんは、寝っころがって居間で煙草をふかし、「今日は出前でいいぞ」。

読売朝刊「コボちゃん」は、一家の柱であるお爺さんを中心に安定した二世帯家族像を提供します。しかし、山高帽子にちょび髭を生やした「一家の主人」像は、今ではちょっと天然記念物だろう。

朝日夕刊「地球防衛家のヒトビト」は、社会風刺が利いた秀作です。が、依然として家事全般は「カアサン」です。

赤旗の「まんまる団地」と公明新聞の「あおぞら家族」は、いずれも主義・教義に裏打ちされた溌剌健全な生活ぶりに共通性がありますが、主張を庶民生活に上品に落とし込んでいる点で「まんまる団地」に軍配が挙げたい。

最も閉口するのは毎日朝刊の「アサッテ君」。くり返されるB級食べ物ネタは、主義主張に関係なく安全かもしれないが、その「どうでもよさ」に正直言って閉口してしまう。私はこの四コマで「クスッ」と笑ったことは今だかつて一回もありません。

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いずれの四コマにも共通しているのは、一戸建てに車を持った二世帯家族で、父親は会社員で母親は専業主婦という、いわゆる single bread winner モデルに、伝統的な男女役割分担です。家族観がいい悪いはありませんが、少なくとも現実における家族の多様性から乖離しているだろう。

再開された「ののちゃん」では、リストラされた父さんと高校生になったののちゃんが一緒にマックでバイトしてみる、くらいのプロットの起伏があってもいいのではないかと思う。
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by akai1127ohi | 2009-11-25 02:23 | Comments(0)

Mortality と人間であることの栄光

秋晴れの一日、暗い概念のがらくた倉庫に飛び込んでいき、埃まみれになって散乱した部品と取っ組みあいをして、20分ごとにため息をついては10分休憩をくり返す。息苦しくなって無意識のうちに部屋を飛び出し、気づくと夕暮れの街角で、海鮮居酒屋の店先にある大型水槽を泳ぐフグを見ながら、呆然と3時間も過ごしていた。

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高円寺「稲生座」にて、朴保バンド+柴田エミ(pf) のライブ。
終日、家で論文作業をしながら、夜にやをらコートを羽織って外へ。昼過ぎまで降っていた雨が止んで、透きとおるような外の冷気が体に心地よい。夏に広島で聞いて以来、シャワーを浴びながらいつも口ずさんでいる朴保。高円寺でライブをするということで、ぶらっと参加してきました。

「純情通り商店街にある、『ドラマチック』というレンタル・ビデオ屋さんの二階」という電話口の情報だけを便りに、花屋のおばさんと呉服屋のおばさんに道を聞いて、ようやく分かった「稲生座」は、自分には全く知らない新しい発見でした。

20人入れば一杯の小さなミュージック・バーで、奥に一段高くなったステージがある。人の熱気と煙草のけむりと、外国の香水の匂いが充満する空間の向こうに、雪の精が化けたように繊細な顔をしたスウェーデン人の家族が座っていた。アンコールは高田ワタルの「生活の柄」をアレンジしたもので、およそ一か月前に亡くなった、「稲生座」のミュージシャン、ミッキーさんへの献歌になっていた。

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ミッキーが死んだのは、いろんな仲間の家に居候しながら旅をしている最中だった。

なつかしいな、口癖だった「タバコある?火貸して」の声。
前歯がほとんど抜けててカッコ悪いから、入れ歯いれろって言うのに、ミッキー頑として拒否してたね。あいつの大好物だったカツ・カレーなんか、噛まずに飲み込んでたんじゃないかな。
でもわかるよ、「入れ歯なんか嫌だ」っていう気持ち。

おっと、ジン・トニックこぼしてごめんよ。
多分ミッキーのいたずらだな。今日は何でもミッキーのせいにできるからいいな。

悲しい歌は聞きたかないぜ!次の曲行こうぜ……。

               ***

薄暗い図書館の鬱蒼とした書庫のなかで、たまたま手に取って開いてみた黄ばんだページを、次に人が開くのは何百年後でしょうか。

Mortality という条件に規定されている人間にとって、「永遠 eternality」に連なろうとする果かない試みには、あらかじめ敗北が運命づけられています。しかし、そんな敗北必至の自明性にも関わらず、それでも何とか「永遠」に連なろうとしてもがき回る無邪気な試みのなかに、人間であることの栄光があるのかもしれない。
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by akai1127ohi | 2009-11-22 02:10 | Comments(0)

「少し乱れて」

イェール大学の卒業式に招かれたブレアの講演のなかに、Live with perpetual sense of urgency という一句があって、頭に残っていた。「常に明日が締め切りのつもりで今日を生きろ」くらいだろうか。

名門女子大ウェルズリー大学設立120周年の記念講演に招かれたヒラリー・クリントンの、次の一節も、なぜか印象深かった。人間には、たとえ明日に死むとしても、今日努力する責任と特権があるそうだ。

None of us in this room even know whether we will survive until tomorrow.
Accident, disease, bad fortune, they are all part of human experience.
But that doesn’t relieve us of the responsibility, and I would argue privilege, of trying to do best we can every miniute of every day.

英米の講演者の演説には、折にふれて「努力」を強調するレトリックが出てくる。
J・S・ミルの『代議政体論』の中に出てくる次の一節は、一時期、紙片に書き込んで本のしおりにしていた。

If there is anything certain in human affairs, it is that valuable acquisitions are only to be retained by the continuation of the same energies which gained them. Things left to take care of themselves inevitably decay. Those whom success induces to relax their habit of care and thoughtfulness, and their willingness to encounter disagreeables, seldom long retain their good fortune at its height.

               ***

努力や自助の美徳は、自己規律としては価値があるが、意思に反して他者に押しつけたり、自己規律としてもあまりに切迫的に内面化してしまうと、自分でやりたいからやってるのか、誰かからせかされてやっているのかわからなくなり、鬱などいろいろ問題も出てくるのだろう。

               ***

高校卒業と同時にともに広島を出たシーウルと、場末の飲み屋で飲んだ。
シーウルが前の出版社を転職する際、身の振り方の一つとして広島に帰ることを示唆したとき、私はそれに反対したけれども、その時の心の強さを、今は少し失っています。

もちろん、努力しなければ、生きていけません。
まず、「おまんま」が食べれません。飲んだくれてくだをまいても、翌朝起きれば、また自分なりの努力します。しかし、「もう努力はしたくない!」と「宣言」できる人間関係のアジールが、自分なりの努力を志向するためにも必要なのだろうと思う。

日付が変わるころの飲み屋の裏路地で、こんな曲が流れてきた。


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by akai1127ohi | 2009-11-04 01:44 | Comments(0)
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