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Modest Comments on contenporary politics by Akai OHI (Twitter:@AkaiOHI)。
by akai1127ohi
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「麦の穂をゆらす風」(2006年・アイルランド・英独仏西)



Secretive Irish Republicanの私としては、遅きに失した感はあるが、ようやく見ました。
「麦の穂をゆらす風」。

1920年代のアイルランド独立闘争と、現在まで続くアルスター6州(北アイルランド)との分裂を決定づけた英愛条約をめぐるアイルランド内戦までを描く映画。

アイルランドの田舎町の様子と、虐げられようが貧困だろうが、胸のなかの燃えるような自尊心 burning pride だけは譲渡さない男たち、女たち。

10本の指の爪を全部はがされても口を割らなかったテディ……。大した男だ。
そのテディを「生まれた時からのおれの兄貴」と慕う主人公のデミアン。

               ***

なのだが、スペイン内戦を描いた「大地と自由」を見ても思ったが、ケン・ローチは硬骨なテーマを選ぶのに、なぜいつも抑圧される側の内ゲバにばかりフォーカスをあてるのだろうか。本作も、デミアンと、デミアンが「生まれた時からの兄貴」と慕ったテディがが、英愛条約をめぐる内戦で敵対し、兄が弟を処刑する。テディがデミアンの形見をデミアンの彼女に届けて、「もう二度と顔を見せるな」といわれて、ジ・エンド。

完全に希望のない終わり方に、呆然。
本作は井筒監督絶賛ということだが、「パッチギ」の後味の良さが懐かしくもなった。
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by akai1127ohi | 2009-07-21 04:56 | Comments(0)

不誠実な論理

足利事件無罪判決後、警察の取り調べ可視化について問われて、
「取り調べを可視化したからといって、えん罪がなくなるわけではない」

衆院解散直前の両院議員懇談会の形式について問われて、
「両院議員懇談会をクローズド(非公開)にしたからといって、議論が外に聞こえなくなるわけではない」

               ***

この論理――。
私はかねてから非常に気になる。

えん罪の撲滅、開かれた政党という大目的は否定できないが、自身は取り調べ可視化に後ろ向きで、懇談会の公開に否定的であるがゆえに、このような不誠実なロジックになるのだろう。
最後の最後まで、学んで向上しようという姿勢の欠如した人だったと思う。

武部元幹事長が「首相には徳がない」と、うまいことをいった。
巨大な組織が崩壊する最後にふさわしい「徳なし首相」である。
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by akai1127ohi | 2009-07-17 22:42 | 散文 | Comments(0)

「延安の娘」(2002年・日本)

居住する寮の送別会行事にともない、浅草橋にて花火の買い出しに同行した。
ついでに、昔それで遊んだ記憶がある、Bird Cageという中国花火を私的に購入。小箱のような形態で、火花を散らしながら回転しおわると、箱が開いて鳥かごになり、なかに紙で作った鳥が表れるという仕組みだ。そのまま飾っておいても3日ともたないのだが、紙片とわずかな火薬を組み合わせた、たかだが80円の細工で生活にささやかな彩を与えてくれる、中国工芸の粋な遊び心を感じる。

               ***

「延安の娘」(2002年・日本)

韓国映画において光州事件が過去の「対象」となったのに対し、中国映画において文革はそのようにはなっていない。文革期(1966-69年)の「下放政策」で動員された青少年たちはだいたい1950年頃の生まれで、現在まだ中国社会の現役層である。延安に送られた若者たちによって現地に産み落とされた、海霞という女性を描いたこのドキュメンタリー映画も、日本人監督によるものである。

巨大な人口と、巨大な権力と、それが可能にする巨大な規模の人間のmobilizationによって生じた文革という事象を背景にすれば、この海霞という女性は実に小さな存在に思える。 Pity's akin to love と紙一重のところをさまよいながら、その海霞に寄り添うことで、映画は再び、あえていえば、いわば人間の運命を大量に左右するイデオロギーや権力が持つvitalな性格へと、思考をいざなっているように思える。

               ***

延安は当然、中国共産党の長征(1934-1936)の終着地であり、「革命の聖地」でもある。湿り気を放散しつつ鎮座する日本列島の山々や、乾いて澄んだ空気の奥に昂然と連なる朝鮮半島の岩山とも異なる、はるかに空間的な endlessness を想起させる雄大な中国大陸の山々の風景を見ることができた。長征が「大雪山越え」や「大渡河渡河」などいくつもの伝説に彩られているのもうなづける。
次の「自分探しの旅」は、にわかに中国に行きたくなってきた。
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by akai1127ohi | 2009-07-12 01:40 | 散文 | Comments(0)

情の出し惜しみはするまい。

ここ数日、ちょっと心が塞いでいる。
人間は機械ではないのだから、元気が出ないとか、迷ったりするのは当然だろう。
悩みは真正面から向かい合って、その上で、失望する必要ないだろう。

               ***
同世代の友人が4月から、私も通った、S予備校で講師をしている。といっても、私が通ったお茶の水校舎ではなく、横浜や町田などの校舎を転々としているという。

私が学んだ、10年前のS予備校では、人気講師は各校舎でひっぱりだこで、お茶の水から市谷までの校舎移動には黒塗りのハイヤーが用意されていた。生徒数も多く活気があり、自分も、将来への大きな可能性を意識していた。

現在、少子化と不況で生徒数は激減し、正規雇用されている講師は50代のヴェテラン人気講師だけで、あとはいわゆる非常勤講師ということだ。講師募集については買い手市場で、S予備校側もかなり強気な交渉態度に出るという。おそらく、講師のあいだでも組合なども確立していないのだろうと思う。「フリーターを極めるよ!」という開き直りともつかない彼の決意表明が耳に残っている。

生徒もバラバラで、それぞれ自分の殻に閉じこもり、inter-highschoolな空間である予備校の教室内での、自然発生的なコミュニティの創出がないということだ。

総じて私の目に思い浮かんだのは、予備校で糊口をしのぐ細分化された知識「フリーター」と、バラバラになって白けた生徒たちが、大教室で細々と授業をしている、殺伐とした教室風景である。

               ***

ニュースをつければ、戦後最低の求人倍率、最悪の雇用条件……。
おーい、世界中の28歳は、元気か?

               ***

夜中に、都立野川公園まで自転車を走らせ、広い芝生の上に寝転んだ。

情の出し惜しみはするまい。
クールでdetachedな態度は素晴らしいが、自分にそれは無理だ。それはよくわかった。
反時代的なコミットメント一般を冷笑する人もいるが、実のところ、勇気づけられている人もいるはずだ。

生を規定する大きな夜空の下で、自分の生の有限性を感じる。この有限で、一回の生を、一番価値のあるものに捧げる生き方とは、何なのか。自殺をしないで、生きて生きて生き抜くなら、どういう生き抜き方をすべきなのか。高校生でもないのに、またそんな悩みがもたげはじめている。
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by akai1127ohi | 2009-07-01 00:42 | 散文 | Comments(6)
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