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Modest Comments on contenporary politics by Akai OHI (Twitter:@AkaiOHI)。
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オバマ政権によるイラクISISへの「限定空爆」について

オバマがイラク国内のISISに対する「限定空爆」を許可した。



2003年、ブッシュ政権によるのイラク戦争から早11年。複雑かつ混迷極まるイラク情勢につき、何が「妥当」なのかという評価の基準も複雑化している。

オバマの記者会見は、この決定に対する、あまりに「国内消費用」の説明という印象が強く、率直に不満も感じるが、とはいえ、このオバマの対応に対するいかなる態度表明も「時期尚早」というべきものと感じる。ひとえにそれは、この判断がイラク民政の安定につながるか否かという「結果」、すなわち「政治の結果責任」によってしか、評価されないものと思える。

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イラクの現状は、結局、 一つの政治共同体としての「遠心圧力」ばかりが働き、「求心圧力」が機能しなかったため、政治共同体それ自体が一つに維持できずに分裂しかかっている状況といえよう。政治の統合の失敗、いわば「失敗国家」といってもよいのだろう。

そこにおいて、米国で政権交代が起こった、国内の厭戦気分も高まった、だから完全撤兵します、というのはあまりにも無責任であろう。 国際法無視でイラクに介入し、にわかにフセイン政権を倒し、民主化や自治に全く準備のないイラクを内戦状態にしておきながら、アメリカの都合だけで撤兵する。こういう「撤兵」は良識派の求める「イラク撤兵」とは違うだろう。

とはいえ、もちろん米軍イラク残留やイラク国内での米軍の武力行使が答えではもちろんない。とはいえ、宗派対立に引き裂かれ自己統治の準備がないままのイラク政府に一切合切を押しつけるのも答えではない。とはいえ、アメリカがパターナリスティックにいつまでもイラク統治するのが答えではない。とはいえ、眼前の治安維持は誰かが担わなければならず、それがなければ、内戦状態がなすがままとなる。とはいえ……。イラクをめぐるジレンマは、このような「とはいえ」の連続と思える。

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欧米において自治的なデモクラシーは、実に19世紀の100年間を通じ、様々な「行ったり来たり/動と反動」を経て漸進的に確立されていった。

オバマのこの決定がさらにイラクの泥沼を深めるか、あるいは、宗派的政治対立にあけくれ、妥協を見出すことができず、自己統治能力を欠いたイラク政府を再び「統合圧力」へと向け直す一助となるか、それは不明で、まさに「結果責任」といえよう。

それよりも、今明らかに確実に言明できることがあるとすれば、欧米が100年かけてそれとなしに確立した「自治的デモクラシー」の過程を、他律的な武力介入によって、ただでさえ宗派対立が激しい地域に、たった10年で「輸出」しようとした、ブッシュ政権の愚の遺恨の大きさ、と言うことと思える。
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by akai1127ohi | 2014-08-09 05:05 | 政治時評 | Comments(0)
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