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政治時評(31)ー「上部構造」の19世紀的復古主義と「下部構造」の21世紀的グローバル化の狭間で

図書新聞(7/20号)、「杉田敦×斎藤純一対談/衆院選と参院選の狭間で考えること」。20世紀末以降のネオコン(新保守主義)とネオリベ(新自由主義)との奇妙な同棲関係の指摘など、興味深く拝読。

対談での杉田教授の発言を私なり理解すれば、19世紀におけるナショナリズム(国民主義)の高揚は、国民経済圏の確立という「下部構造」の課題と並行して生じていた。その意味でナショナリズム(観念)と国民経済(下部構造)は合致していた。しかし、20世紀末以後は、経済はグローバル化して政権はなべて新自由主義政策を強要されている反面、観念では新保守主義(復古的ナショナリズム)が高揚する奇妙な状況になっている。

「グローバル化した経済の中で『ナショナル・エコノミー』という単位が大きな意味を持たなくなりつつある今、『上部構造』の所でナショナリズムだけを経済的な裏付けなしに維持するというのは、論理的に無理なことではないでしょうか。ネオコン(新保守主義)とネオリベ(新自由主義)の結合ということは、20世紀末くらいから言われていて、安倍氏やその周辺についてもそう見えますが、きっちりと思想的に詰められているとは到底思えません」(杉田教授)。

経済では新自由主義、政治では新保守主義による復古ナショナリズムという「組み合わせ」の代表例としては、1980年代のサッチャー政権を想起する。2010年代の安倍自民党は、その「奇妙な同棲」を周回遅れでより一層いびつな形で体現しているかもしれない。

安倍自民党の掲げる憲法改正の「政治日程化」によって、政局はにわかに緊張しているが、その実、どこかカラ元気の右傾化、あまりに古典的すぎて滑稽な右傾化、という印象もある。もちろん、だからと言ってその危険性を軽視することはできないが、「ポスト・モダン」やらグローバリゼーションらが叫ばれてきた中、「今なんでこんな古典的な右傾化?」という違和感がつきまとうのも事実だ。

憲法改正案に示される自民党の右傾化は実に19世紀的アナクロニズムで、その意味では日本は確実に「右傾化」している。他方、経済のグローバル化は不可避的趨勢として進んでおり、企業の突き上げから政治もそれを後追い的に促進せざるえない。現在の自民党政権は、上部構造における19世紀的復古主義と、下部構造における21世紀的グローバル化が、思想的に整合性のないまま並存している。

もちろん、このような「日本的政局状況」のなかで、19世紀復古的国家主義に対して「まとも」にイデオロギー闘争を行う必要は減じていないと思える。と同時に、構造的には「上半身の右傾化」と「下半身のグローバル化」の居心地の悪い過渡期ともいうべき状況のなかで、いかに展望を見いだすか、複雑な時代とも感じる。
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by akai1127ohi | 2013-07-17 16:58 | 政治時評 | Comments(0)
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