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Modest Comments on contenporary politics by Akai OHI (Twitter:@AkaiOHI)。
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政治時評(16)―民主党綱領と「民主党的日和見主義」の可能性

今年(2013年)2月、民主党の「綱領」が発表された。

率直な感想は、毒にも薬にもならない文章。綱領作成の過程では党の理念や方向性をめぐる同床異夢も示され、下野してなお民主党の混迷は深い。しかし、その民主党がなければ、野党第一党は日本維新の会である。そのことが、目下の民主党に対するよりプラグマティックな判断を依然として迫ってもいるとも感じる。

民主党の綱領作成作業では保守系議員の反発により「民主中道/中道リベラル」は不採用となった。これは単なる「言辞の問題」であると同時に、否それ以上に、それを通じて「どの言葉象徴を採用するか」という民主党内のイデオロギー的力関係(の錯綜)を反映するものとも感じる。

現在の民主党には、理念的には「保・保二大政党」と「保・中道リベラルあるいは中道左派の二大政党」をイメージする議員が混在している。しかし「保・保二大政党制」などあるのだろうか。二大政党のモデルらしき米国でもオバマ政権は日本の民主党より所謂「リベラル」といえよう。「中道」や「リベラル」という言葉に対してさえ(「イデオロギー的」「どちらかといえば左翼的」であるとして)拒否感を示す民主党議員の保守性は度し難いものがあり、本来、これらの議員は即刻民主党から去れと言いたい。民主は分裂を辞さぬ党理念の明確化が必要であろう。

このような党理念の不一致、とりわけ保守系議員の抜きがたい頑迷固陋からして、民主党はその内部から自律的内在的に「リベラル左派」政党へと脱皮変容することは、比較的困難と思える。

他方、民主党は、他の政党勢力との関係性のなかで、他律的外在的に「リベラル左派」政党らしきものになりうる可能性は依然として存在していよう。他の政党とのイデオロギー的布置のなかで、相対的にそのイデオロギーを担う政党が不在の地点に、得票を誘引とする戦略上の理由から、他律外在的に移動していくことである。

右傾化した自民党、日本維新の会など、右方面のイデオロギー分布が飽和状況の現在、それとの戦略的対応上、民主党が「リベラル」ないし「リベラル左派もどき」へ移動していくことは多いにありえる。民主党と日本維新の会との選挙協力は消滅したが、これは民主党が明確に拒否してそうなったというより、明確に「拒否された」からという側面が強い。とはいえ、そうなった以上、民主党は自民や維新との差異化を図るインセンティブは比較的強まるであろう。実際、昨今の民主党の幹部政治家の発信は、その萌芽を感じさせるものが多い。

たとえば細野幹事長。
細野氏(および枝野氏)はこれまで、全くのプラグマティスト、「中間動揺派」だった。しかし、細野氏自身の思想信条からではなく、増長する日本維新の会、参院選まで自制とはいえ右ブレ止まらぬ自民党を前に、他律外在的に、政党戦略的に、頼りなく芯を欠いた日和見主義的に、今更ふうに、「リベラル」ポジションを比較的明示化する発信を続けている。そしてこのような、「何とも頼りない右往左往しながらの日和見主義」は、「実行力に富み確信と行動力に溢れた右翼国家主義」より、いくらも良いであろう。私はかかる「民主党的日和見主義」を、確信的左派と比して否定的に語るより、なるべく、確信的右派と比して肯定的に、in the affirmativeに語りたい。

民主党は下野してなお混迷深く、アイスクリームのように形の定まらない日和見主義者の集団である。しかしそのことは、確信に満ちた右翼軍国主義者の巣窟に成り下がった自民党や、石原と橋下の二枚看板でゴロツキルンペンプロレタリアを束ねた維新の会とは決定的に異なり、日和見主義的に右往「左」往する可能性を残しているということでもある。

どちらの風が吹こうが右を向いている自民・維新に対して、日和見主義の民主党は、風の方向如何で右に向いたり左に向いたりするのである。常時右を向いた「一貫性」より、風向きで右に向いたり左に向いたりする「右往左往」の方が、いくらも良いであろう。少なくとも、そこにはカテゴリカルな違いがある。したがって、民主党を左を向かせる風を、有権者が送り続け、意識させ続け、アイスクリームの形をわれわれの望ましい方向へ変えていくことが肝要だろう。

その意味で、安倍首相のおひざ元である山口県から、平岡秀夫氏が参議院補選への立候補することになったのは、これからの民主党の性格を規定する上で、一つの試金石となると思える。山口県の参院補選ならびに平岡氏については、稿を改めて述べたい。in the affirmative に。
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by akai1127ohi | 2013-04-07 06:32 | 政治時評 | Comments(0)
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